崖観音・那古観音・小松寺・真野寺 南房総 御朱印めぐり
この記事では、館山市にある崖観音から那古観音、南房総市にある石堂寺、小松寺など南房総にある主だった寺院
をめぐる御朱印めぐりを紹介しています。
大福寺 (崖観音)
大福寺は、千葉県館山市にある真言宗智山派の寺院であり、山号は舟形山です。
境内の東京湾を望む舟形山の中腹には、岩に張り付くように建てられている朱塗りの観音堂があります。
中には“磨崖仏”として十一面観音像が刻まれており、通称“崖観音”と言われています。
寺の縁起によりますと、この本尊は、養老元年(717)に行基上人(668~749)が東国行脚の折に神人の霊を受け、
地元漁民の海上安全と豊漁を祈願して、山の岩肌の自然石に十一観世音菩薩を彫刻したと言われています。
その後、慈覚大師円仁(794~863)が当地に来錫した折に、堂字が建設されたそうです。
いただいた御朱印には、磨崖仏“十一面観音様”がいらっしゃるお堂“十一面大悲殿”と書かれています。
那古寺
那古寺は、千葉県館山市にある真言宗智山派の寺院です。山号は補陀洛山、本尊は、千手観世音菩薩、坂東三十三
観音霊場の三十三番、結願寺になります。
創建は、養老元年(717)、開基は行基と言われています。
緩やかな参道を進みますとすぐに仁王門(写真上)、その先には江戸時代に建てられたケヤキ作りの多宝塔
(写真下)があり、その先が観音様を祀る本堂になります。
本堂からは、那古山山頂まで遊歩道が続いています。途中、潮音台と呼ばれる眼下に錦ヶ浦を望む絶景の
展望台には、古い時代に和泉式部のファンが建てたのではと言われる和泉式部の供養塔がたっています。
下は潮見台からの錦ヶ浦の眺めになります。
いただいた御朱印には、観音様おられるお堂“大悲殿”と書かれています。
石堂寺
石堂寺(いしどうじ)は、南房総市石堂にあるのが天台宗の寺院です。
山号は長安山、本尊は十一面観世音菩薩、創建は神亀三年(726)、聖武天皇の勅願により、行基上人が開いた
と伝えられています。
堂宇は、火災から再興を果たした1500年代に建てられたものが多く、本堂(写真下)や多宝塔、薬師堂(写真下)
などは重要文化財に指定されています。
石堂寺は、東国花の寺百ヶ寺千葉14番に登録されている寺院です。
境内には四季折々の花があり、散策も楽しめます。特に梅、桜の木が多く、梅林の先には、花供養のために
“花観音”も建てられています。
いただいた御朱印には、観音様がおられる“大悲殿”と書かれています。
小松寺
小松寺は、南房総市千倉にある真言宗智山派の寺院です。
山号は檀特山、本尊は薬師如来になります。
寺の歴史によりますと開山は養老2年(718)、開基は役小角(役行者)によると伝えられ、また延喜20年(920)に、
国司安房守小松民部正壽により再建が図られ、薬師如来が祀られたそうです。房総の山中にたたずむ1300年もつづく
古刹、その風情が感じられるお寺が小松寺です。
小松寺には、カエデの大木が多く、写真は5月中旬、新録に覆われていますが、秋の紅葉が美しい寺として有名です。
なお小松寺は、東国花の寺百ヶ寺千葉13番になっています。
いただいた御朱印には、“観世音”と書かれています。
能蔵寺
能蔵寺は、南房総市千倉にある真言宗智山派の寺院で山号は青龍山です。
『東国花の寺百ヶ寺』の一つであり、南房総のお寺らしく、四季折々の花に囲まれた癒しのお寺として有名です。
とりわけ、7,8月には、蓮池一面に蓮の花が咲き誇り、毎年7月末には、「観蓮会」も開かれるそうです。
中でも昭和26年に東京大学の大賀一郎博士によって発掘された“大賀蓮”は、およそ今から2000年前のもので、
世界最古の蓮になるそうです。訪れたのは5月中旬、大賀蓮は清楚な葉だけを水面に広げていました。
仏典に「草木悉皆成仏」とあるように、花にも成仏するよう願う機会があってよいとの考え方から、こちらの
お寺では、境内に花観音を建て花の供養を行っています。
いただいた御朱印には、“花”と“観音様”を表す梵字が書かれているようです。“花観音様”ということだと思います。
大聖院 (高塚不動)
大聖院(だいしょういん)は、南房総市 千倉町にある真言宗智山派の寺院です。
山号は妙高山、本尊は不動明王になります。
高塚不動尊は、大聖院の不動明王になります。昔は高塚山の頂上にあり、海上の船が自分の位置を知る為に利用
したことから、海上安全、大漁満足の守護神として漁民の信仰を集めています。
現在は本堂の横から、石段を上った所に不動堂が建っています。
いただいた御朱印には、”不動明王”と書かれていました。
真野寺
真野寺は、南房総市久保にある真言宗智山派の寺院です。山号は高倉山、本尊は覆面千手観音になります。
大黒天像が安置されていて、「真野大黒」として知られる寺院です。
寺の案内によりますと、大黒天像は貞観二年(860)に慈覚大師が当寺を訪れた際、参籠中の旧正月六日、
朝日昇天の中に大黒天が出現し、大師はこの尊像を直ちに一刀三礼により彫り上げたといわれるもので
「朝日開運大黒天」とよばれているそうです。
毎年二月六日には、「真野の大黒さん」と呼ばれ親しまれている”大黒天福祭り”が行われているそうです。
創建は奈良時代の神亀二年(725)、行基上人により開かれた寺だそうです。
下の写真は、本堂になります。
いただいた御朱印は二つです。
一つは、本尊が行道面をかぶった千手観音様、その”覆面千手観音”と書かれていました。
二つ目は、同じ本堂に安置されている大黒天様”朝日開運大黒天”と書かれていました。