山形県鶴岡市 湯殿山神社・大日坊・注連坊 御朱印めぐり
この記事では、山形県鶴岡し湯殿山地域にある寺社をめぐる御朱印めぐりの旅を紹介しています。
出羽三山は、山形県庄内地方に広がる羽黒山、月山、湯殿山の総称で、古くから山岳修験の霊場として
知られている所です。
開山は1400年前、第32代崇峻天皇の皇子である蜂子皇子が、三本足の霊鳥に導かれ羽黒山に登拝し、
苦行の末に羽黒権現を感得、さらに月山、湯殿山と三山を開いたのが始まりと言われます。
江戸時代までは、神仏習合の権現を祀る修験道の山でした。明治以降は神仏分離令により神山となりましたが、
今でも羽黒派古修験道は継承され、現在でも山岳信仰の山として、多くの修験者、参拝者を集めています。
湯殿山神社
湯殿山神社は、山形県鶴岡市田麦俣の湯殿山山頂にある神社です。古来、出羽三山の奥宮とされ、修験道の
霊地であり「語るなかれ」「聞くなかれ」と戒められた神秘的なたたずまいを見せている所です。
湯殿山は、月山南西腹に連なるなだらかな稜線を持つ山で、月山山頂から登山道を2時間ほど歩けば行ける
所にあります。
今回は、鶴岡側から国道112号線、そして湯殿山有料道路に入り、大鳥居(写真下)のある湯殿山参籠所
の駐車場に車を止め、そこから参拝バスに乗り換え、湯殿山神社本宮に入りました。
湯殿山神社本宮は、月山から流れる梵字川の峡谷に鎮座し、温泉が湧き出る巨岩が御神体と言う大変珍しい
神秘的な神社です。参拝に際しても、靴を脱ぎ裸足になり、お祓いを受けてから本宮に入る事になります。
なお本宮全体が神域であり、大変残念ですが写真撮影はできません。
祭神は、大山祗神、大巳貴命(大国主神)、少彦名神の三神になります。
御朱印は、見開きになります。
湯殿山の修行の中には、“即身仏”(修行者が瞑想を続けて絶命し、そのままミイラになる)も多かったと言われ、
一期千日と言われる想像を絶する荒行により自らの穢れを祓い、そして体内の脂肪分をとり、即身仏となって
他人の苦しみを変わって受けようとしたんだそうです。
目を閉じ雪に閉ざされた本宮を想像すると、そんな清浄神秘な世界が浮かんでくるようでした。
大日坊 (瀧水寺)
大日坊は、湯殿山神社から車で15分ほどの山形県鶴岡市大網にある真言宗豊山派の寺院です。院号は金剛院、
寺号は瀧水寺になります。山号は湯殿山、本尊は湯殿山権現(胎金両部大日如来坐像)になります。
寺の案内によりますと、大日坊は大同二年(807)、弘法大師によって開創されたそうです。
古来から湯殿山が女人禁制だったために、大日坊に湯殿山大権現を招き、女人の湯殿山礼拝所として建立した
のがこの寺の源となっているそうです。
鎌倉時代に創建された仁王門(写真上)は、三間一戸の八脚門としては日本最古の建築物になるそうです。
下の写真は、本堂になります。
なお大日坊には、96歳で没した真如海上人の即身仏が安置され、公開されています。
いただいた御朱印は、4つです。
一つは本尊の「湯殿山大権現」になります。
二つ目は、本尊前立仏の「大日如来」になります。
三つ目は、湯殿山大権現の脇侍になる「御滝大聖不動明王」になります。
四つ目は、観音様「聖観世音」になります。大日方には、様々な観音様“百体観音”が安置されています。
注連寺
注連寺(ちゅうれんじ)は、大日方から車で5分ほどの鶴岡市大網にある真言宗智山派の寺院です。
山号は湯殿山、本尊は大日如来になります。
“注連”とは注連縄(しめなわ)のこと、神域との結界を表現したものになります。
注連寺は女人禁制の出羽三山の参道口にあり、女性は、注連寺までしか入れなかったということです。
注連寺は女人の湯殿山遥拝所であったそうです。
寺の創建は天長二年(825)、弘法大師空海によって開かれたそうです。
下の写真は、本堂になります。
本堂の前には、注連寺に滞在し、後に小説「月山」で芥川賞を受賞した森敦の“森敦文庫”と“月山文学碑”
(写真下)が建っています。
本堂からは、穏やかな霊峰“月山”を望むことができます。
注連寺には、江戸時代の湯殿山信仰に大きな貢献をされた鐡門海上人の即身仏が安置され、一般に公開されています。
御朱印は、三ついただきました。
一つ目は、「佛心」です。
二つ目は、本尊「大日如来」です。
三つ目は、「即身仏 鐡門海」になります。