伊勢神宮 七宮めぐり
お伊勢参りは、古くから全国津々浦々の人々が「せめて一生に一度」とあこがれ続けた旅でした。
有名な『東海道中膝栗毛』の弥次さん、喜多さんは、江戸から伊勢神宮を目指す旅に出たわけです。
このように日本人の心の故郷ともいえる伊勢神宮は、三重県伊勢市にあり、正式名称は伊勢がつかない
「神宮」になります。
天照大皇神を祀る内宮(皇大神宮)、衣食住を司り産業の守り神である豊受大御神を祀る外宮(豊受大神宮)を中心に、
他14社の別宮、43の摂社、24の末社、42の所管社、これら125の社をすべて含めて、神宮と言います。
その中で、御朱印をいただける宮社は、7つあります。
この記事では、神宮七宮をめぐる御朱印めぐりの旅を紹介しています。
外宮 (豊受大神宮)
神宮参拝の順路は、まず外宮、それから内宮に参拝するというのが正しいとされていますので、まず外宮から参拝です。
外宮は、伊勢市駅から徒歩でおよそ7分程度、伊勢市豊川町にあり、皇室の先祖神である天照大神の食事を司る神様;
豊受大御神を祀っていて、正式名称は“豊受大神宮”になります。
豊受大御神は、衣食住を始めすべての産業の守り神とあがめられている神様です。
内宮が建てられたおよそ500年後、雄略天皇22年の創建と伝えられています。
表参道から入ると、火除橋の先が一の鳥居、そこから先は、おごそかな参道が続いていきます。
参道の左手には、勾玉の形をした“勾玉”池があり、毎年6月には菖蒲の花が咲き誇ります。
本殿(正殿)は、“唯一神明造”と言われる日本古来の建築様式、おごそかでかつ素朴なたたずまいを見せています。
伊勢神宮の御朱印は、七宮とも日本の故郷を感じさせる、シンプルなものになります。
内宮 (皇大神宮)
内宮へは、外宮前から内宮行きの路線バスに乗ると10分程度、近鉄五十鈴川駅から徒歩30分ほどで着きます。
内宮は、伊勢の宇治の五十鈴川沿い伊勢市宇治館町にあり、正式名称は皇大神宮になります。
祭神は、皇室の祖先神になる天照大神で、日本人の総氏神と言われている神様です。
創建は、垂仁天皇二十六年と言われていますので、今から2020年ほど前のことになります。
バスを降りるとすぐに、鳥居や五十鈴川にかかる“宇治橋”が伊勢神宮のおごそかな雰囲気、参拝の心構えを作ってくれます。
下の写真は、宇治橋からの五十鈴川の流れです。
第二鳥居をくぐり、神々の存在を感じる参道を、姿勢を正して5分ほど進むと正宮になります。
平安時代の末期に、真言宗の僧であった西行が伊勢神宮参拝の折に 『なにごとの おわしますかは知らねども
かたじけなさに涙こぼるる』と詠んだと言われています。
伊勢神宮の参道を歩いていると、木々の間に神々を感じ、心が洗われていきます。
正宮(正殿)は、外宮と同じ“唯一神明造”という日本古来の建築様式でたてられています。
社の紹介によりますと、伊勢神宮の式年遷宮とは、20年に一度、社殿を造り替える大祭を言います。
建物全てを建て替えし、さらに殿内の装束や神宝を新調して、御神体を新宮へ遷すことになります。
「第62回式年遷宮」は、平成二十五年(2013)に行われています。考えてみますと、20年に一度建て
なおすということは、その都度前の姿に戻ること、古来の様式を確実に後世に伝えてくれていると言えそうです。
月読宮
月読宮(つきよみのみや)は、内宮の別宮で、近鉄五十鈴川駅から徒歩10分程度の伊勢市中村町にあります。
祭神の月読尊は、天照大御神の弟神で、外宮別宮の“月夜見宮”の祭神も月読尊になります。
神宮の案内によりますと「月を読む」と記すとおり、月の満ち欠けを教え、暦を司る神様になります。
社殿は向かって右から月読荒御魂宮②、月読宮①、伊佐奈岐宮③、伊佐奈弥宮④の四別宮が並んで鎮座しています。
案内によりますと、①から④の順にお参りするのが一般的だそうです。 下の写真中央が、月読宮になります。
次の写真は、月読荒御魂宮になります。
月夜見宮
月夜見宮(つきよみのみや)は、外宮から北へ約300m、伊勢市駅から西へ約500m、徒歩8分ほどの所に
ある外宮の別宮です。
祭神は、月読宮に祀られている月読尊と同じになる“月夜見尊”と、その荒ぶる神霊である“月夜見尊荒御魂”
(つきよみのみことのあらみたま)の2柱になります。 下の写真は、月夜見宮になります。
下は、摂社高河原神社になります。
瀧原宮
瀧原宮(たきはらのみや)は、内宮から南西方向へ40キロほど離れたJR瀧原駅から、徒歩25分ほどの
三重県大紀町滝原にある内宮の別宮です。
瀧原宮と瀧原竝宮(たきはらならびのみや)の2つの別宮が併設されていますが、どちらも同じ天照大御神御魂を祀っています。
下の写真、向かって右手が瀧原宮、左が瀧原竝宮になります。
案内によりますと、お参りは瀧原宮、瀧原並宮の順にされるのが一般的だそうです。 下は瀧原宮になります。
伊雑宮
伊雑宮(いざわのみや)は、近鉄志摩線上之郷駅から徒歩5分ほどの志摩市磯部町にある内宮の別宮になります。
祭神に、天照大御神御魂を祀っていて、瀧原宮と共に「天照大神の遙宮(とおのみや)」と呼ばれているそうです。
神田を保有していて毎年6月24日には、日本三大御田植祭の一つとされる「御田植祭」が行われるそうです。
下の写真が伊雑宮になります。
倭姫宮
倭姫宮(やまとひめのみや)は、近鉄五十鈴川駅から徒歩10分ほどの伊勢市楠部町にある内宮の別宮です。
祭神は、11代垂仁天皇の皇女と伝わる倭姫命になります。 倭姫命は、天照大御神を祀る宮を定めるため大和の国
から数国を経たのち、現在地に皇大神宮を創建し、神宮の祭祀と経営の基盤を確立された神様だそうです。
下の写真が倭姫宮になります。