三重県 伊勢・鳥羽 寺院 御朱印めぐり
この記事では、三重県の伊勢・鳥羽地域にある主だった寺院をめぐる御朱印めぐりの旅を紹介しています。
金剛證寺
金剛證寺は、内宮の東、伊勢志摩スカイラインで登る朝熊(あさま)山の山頂近くにある臨済宗南禅寺派の寺院です。
山号は勝峰山、本尊は虚空蔵菩薩で日本三大虚空蔵菩薩の一つになるそうです。
寺伝によりますと、開基は欽明天皇の頃(6世紀中ごろ)、暁台上人によって開かれた寺院です。
伊勢神宮の鬼門を護る寺として、“神宮の奥の院”と呼ばれていたそうで、「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば
片参り」と伊勢音頭の一節にも唄われ、伊勢神宮を参拝する人は、当寺にも参拝するのが常であったそうです。
仁王門をくぐると、池には蓮が華を開き始めていました。
本堂(魔尼殿)は、重要文化財に指定されていますが、慶長十四年(1609)、姫路城主池田輝政の寄進により
建てられたものだそうです。桃山時代の雰囲気を持つ建物で、外は朱に塗られています。
奥の院への入り口には、竜宮城を想わせる極楽門が異彩を放っていました。
下は、奥ノ院へ続く参道です。
いただいた御朱印には、本堂の名称である「魔尼殿」と書かれていました。
写真は、朝熊山の中腹から、小雨に煙る二見が浦方向を見た写真です。
世義寺
世義寺(せぎでら)は、宇治山田駅から南へ徒歩10分ほどの伊勢市岡本2丁目にある真言宗醍醐派の寺院です。
山号は教王山、本尊は愛染明王になります。
世義寺は、開創当時は今の場所に無く、神々の地、伊勢の前山という土地にあって、役行者修行の中心であったようです。
世義寺は、役業者霊蹟札所になっています。
創建は奈良時代の天平年間、聖武天皇の勅願により、僧行基によって鎮護国家の祈願所として開創されたと伝わっています。
大正四年に建立された聖天堂(写真下)には、本尊の薬師如来坐像や十一面観世音菩薩立像、大聖歓喜天が祀られています。
毎年7月7日の七夕に行なわれる柴燈大護摩は、「ごまさん」と呼ばれ多くの参拝客を集め、成田山や静岡県の
秋葉山など共に、日本三大護摩の一つとも言われているそうです。 下の写真は、護摩堂になります。
いただいた御朱印には、「神変」と書かれていました。“神変”とは山岳信仰の第一人者で会った役業者;
役小角(えんのおづの)が江戸時代に天王から授かった諡号「神変大菩薩」から来ているようです。
太江寺
太江寺(たいこうじ)は、二見浦に近い伊勢市二見町江にある真言宗醍醐派の寺院です。山号は潮音山、本尊は
千手観世音菩薩になります。 天平年間(729~749)に行基が開創したと伝わる古刹で、開創時に行基により興玉社
も創建されたそうです。興玉社は明治になって、二見浦に遷座したようです。
本堂の横には、二見蛙のご神体の蛙石が祀られ、元社興玉社(写真下)も引き続き祀られています。
仁王門は、江戸時代初めの享保六年(1721)に建立されたものです。
現在の本堂は、文化十年(1814)に再建されたものです。
ペットの健康長寿の祈願や供養を行う“ペット寺”として有名なお寺です。境内には、ペット供養の愛受院が建っています。
いただいた御朱印は、二つです。一つは本尊の「千手尊」と書かれていました。
二つ目は「御神鏡」と書かれています。江戸時代まで、興玉社がこちらに建っていました。
御朱印には、「元興玉神社」の印が押されています。
正福寺
正福寺(しょうふくじ)は、鳥羽市と伊勢市の境界に立つ青峯山の山頂近く、鳥羽市松尾町にある高野山真言宗
の寺院です。山号は青峯山、本尊は十一面観音菩薩になります。 本尊の十一面観音は「鯨の背に乗って現れた観音様」
と伝わる黄金の十一面観音菩薩になります 。
大門は江戸時代の末に建てられたものです。
下の写真は本堂になります。
江戸時代から「青峰に参ると風雨の難を免れる」という青峰信仰が篤く、現代でも海上守護の霊峰として、
漁業関係者や船員の方々の信仰を集めている寺院です。 本堂と聖天堂を結ぶ回廊には、信者から奉納された
絵馬などが掲げられています。
いただいた御朱印には、本堂の名称である「天郎峯」と書かれていました。天郎峯とは、正福寺、創建当時
の山号を表したものになるようです。