穂高神社(ほたかじんじゃ)は、安曇野市穂高の本宮(里宮)のほか、奥宮が北アルプス穂高岳のふもとの上高地に祀られ、嶺宮が北アルプスの主峰奥穂高岳の頂上に祀られています。古くから信濃の大社として名高く、日本アルプスの総鎮守として、また交通安全や産業安全の守り神として信仰を集めています。この記事では、本宮そして奥宮の御朱印めぐりを紹介しています。
穂高神社本宮
穂高神社は、大糸線の穂高駅から徒歩3分、長野県安曇野市穂高にある神社です。
主祭神は、穂高見神(ほたかみのかみ)、綿津見神(わたつみのかみ)、瓊瓊杵神(ににぎのかみ)になります。
社の由来によりますと、穂高見神は海神族 (かいしんぞく)の祖神(おやがみ)であり、その後裔(こうえい)
になる安曇族は、もと福岡の志賀島を中心に栄えた主に海運を司り、早くから大陸方面とも交渉をもち、文化の
高い氏族であったようです。
社の創建は不詳とのことですが、当地に来た安曇氏によって祖神が祀られたのが始まりになるようです。
木の鳥居(写真上)くぐると神楽殿になります。
拝殿の前(神楽殿の横)には、母の病気平癒を祈った親孝行の娘に因み、「孝養杉」と名付けられた樹齢500年を
超える大杉があります。
拝殿正面の写真です。
本殿は、本殿は形の同じ右殿・中殿・左殿が並ぶ三殿方式で建てられています。このうち中殿には、穂高神社だけに
伝わる独特の形式の「千木(ちぎ)」と「勝男木(かつおぎ)」が乗せられています。勝男木は釣竿または船の帆柱
を表していると言われ、この形式は「穂高造」というそうです。 残念ながら、本殿は拝殿の奥、写真に収めること
は出来ません。
いただいた、穂高神社の御朱印には「安曇之祖神」と書かれていました。
安曇野地域は道祖神が多いことで知られています。道祖神の石像には、男女の神様が仲良く寄り添っている、仲睦まじく
ほほえましい姿が多いそうです。 穂高神社には、千国街道(塩の道)沿いにあった道祖神が集められ、「塩の道道祖神」
として、境内の一角に祀られています。
穂高神社では、この「道祖神」の御朱印をいただくこともできます。御朱印にも仲睦まじい夫婦神が押されています。
境内の一角には、仲睦まじい道祖神をモチーフにしたステンレスの像もあります。
穂高神社 奥宮
穂高神社奥宮は、一大観光地である松本市上高地、明神池のほとりにあります。
「かみこうち(上高地、神垣内)」の名称は、穂高見神を祀る穂高神社奥宮と明神池があることに由来するそうです。
上高地の中心、河童橋(写真上)から梓川沿いの散策路(写真下)をおよそ3キロメートル、上流に登った所にあります。
梓川左岸、右岸両方に散策路がありますが、左岸(下流に向いて)は、ブナと熊笹の森が続きます。
右岸は、左岸に比べ変化に富んだ散策路で、いたるところに湧水が湧いています。
下は、左岸にある奥宮入口、そして近くにある明神橋になります。
奥宮の祭神は穂高見神で、本殿は穂高造になります。
穂高神社奥宮の奥にあるのが荘厳なムード漂う景勝地、「明神池」になります。明神池は穂高神社の境内になり、
神域です。 お社の背後にある針葉樹林に囲まれた神秘的な池は、「一之池」と呼ばれています。
一の池では、毎年十月八日には、山の安全を神に感謝するお祭り「御船神事」がおこなわれます。
雅楽の調べの中、龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)の2艘の船が池に浮かべられ繰り広げられる光景は、
平安絵巻のようだそうです。
一の池の奥にあるのは「二之池」です。
二の池は、一の池と打って変わって、自然の岩が池に溶け込み、日本庭園の趣を漂わせています。
「奥宮」の御朱印は、書置きをいただくと、「御船神事」の写真入りの御朱印になります。