笠置寺・海住山寺 めぐり
この記事では、海住山寺そして磨崖仏で知られる笠置寺をめぐる伊賀街道御朱印めぐりを紹介しています。
笠置寺
笠置寺は、京都府の南東部、奈良県境に位置する笠置町にある真言宗智山派の寺院です。 最寄駅はJR関西本線笠置駅
ですが、徒歩で40分ほどかかります。 山号は鹿鷺山、本尊は磨崖仏の巨大な弥勒仏になります。
寺の歴史案内によりますと、東西に流れる木津川の南側に位置する標高289メートルの笠置山は、山中のいたる
ところに花崗岩の巨石があり、この地は寺ができる前から山岳信仰、巨石信仰の霊地であったそうです。
創建年などは不詳のようですが、寺の縁起によりますと、今からおよそ1300年前、東大寺の実忠和尚、その師
であった良弁僧正によって、大岩石に仏像が彫刻され、その仏を中心として、笠置山全体が一大修行場として
栄えてきたそうです。 本尊は、高さ15メートルの岩に刻まれた弥勒磨崖仏(写真下)になります。
弥勒磨崖仏の礼堂になっている正月堂(写真下)は、東大寺二月堂で行われる「お水取り」の起源となったお堂
と言われています。
本尊の隣にある石造十三重塔は、鎌倉時代末から室町時代に建立されたもので重要文化財になっています。
正月堂の近くには、弥勒仏の他に虚空蔵菩薩磨崖仏(写真下)もあります。
修行場には「胎内くぐり」「ゆるぎ石」などと名付けられた岩が点在しています。
いただいた御朱印には、「磨崖仏 弥勒佛」と書かれていました。
海住山寺
海住山寺は、京都府木津川市加茂町にある真言宗智山派の寺院です。山号は補陀洛山、本尊は十一面観音になります。
「補陀洛山」とは南方海上にあるという観音浄土の地、寺号の「海住山寺」とは南方海上に浮かぶ補陀洛山を表現し
たものになります。
寺の歴史案内によりますと、創建は天平七年(735)、聖武天皇が大仏造立の工事の平安を祈るために、良弁僧正を
開山として海住山寺の前身の観音寺を開いたのが始まりになるそうです。 その後、寺は衰退しましたが、承元二年
(1208)、貞慶によって再興され、観音寺から補陀洛山海住山寺に改められたそうです。
山門(写真上)をくぐると正面が明治時代に再建された本堂になります。
本堂の御朱印は、「十一面観世音」になります。
山門をくぐり右手には、文殊菩薩を安置する文殊堂(写真下)があり、「文殊菩薩」の御朱印もいただくことができます。
本堂の左手には、鎌倉時代初期に建立されたという国宝の五重塔が凛としたたたずまいを見せています。