円覚寺・佛日庵 御朱印めぐり
この記事では、北鎌倉の駅前にある鎌倉五山第2位の臨済宗大本山、円覚寺の御朱印めぐりを紹介しています。
円覚寺
古都鎌倉の風情を感じさせる北鎌倉の駅を降りるとすぐ目の前が、鎌倉五山第2位の臨済宗大本山、円覚寺です。
山号は瑞鹿山、本尊は宝冠釈迦如来になります。寺名は「えんがくじ」と濁音で読むのが正式とされています。
弘安5年(1282)、北条時宗が、中国から無学祖元禅師を招き、禅の普及と蒙古襲来による殉死者を供養するため
に建てたのが始まりです。北条時宗の墓も、こちらにあります。
総門から入りますと、三門(山門)、仏殿、法堂(焼失し現在はありません)が一直線に並ぶ禅宗様式で、
伽藍が配置されています。
総門(写真上)を進むと、夏目漱石の小説“門”の舞台ともなった二階建ての三門(山門)になります。
三門は三解脱門(空・無相・無願)を象徴するといわれ、諸々の執着を取り払って佛殿(涅槃・解脱)
に至る門とされています。 小説“門”の中で、神経衰弱になった主人公“宗助”が悟りを開こうと三門を
くぐり参禅したが、結局運命の力にかなわず三門を後にした様子がしのばれます。
これは、大学時代に漱石自身が円覚寺で参禅を経験したことが土台になっているとのことです。
三門をくぐると広い境内の中に仏殿、方丈と続いていきます。
仏殿は、本尊である釈迦如来を祀ってあり、冠をかぶっているので“宝冠釈迦如来”と呼ばれているそうです。
いただいた御朱印にも“宝冠釈迦如来”と書かれていました。
仏殿の先が方丈になります。下の写真は、方丈前の唐門と方丈の庭になります。
方丈の左手には、妙香池と呼ばれる池があり、虎に見える「虎頭岩」もあります。
妙香池を廻るように左に進みますと国宝の舎利殿があります。
舎利殿には源実朝が宗から請来したというお釈迦さまの歯「佛牙舎利」が祀られています。
下の写真が国宝の舎利殿になります。
毎年11月初旬に、宝物風入が行われ、この期間だけは、国宝である舎利殿が公開され、期間限定の舎利殿の
御朱印をいただくことができます。御朱印には「舎利瞻礼」と書かれています。お釈迦様のお骨を、ありがたく
仰ぎ敬うという意味になるのではと思います。
宝物の展示が行われる方丈の会場では、もう一つの期間限定の御朱印“功徳林”をいただくことが出来ます。
「お釈迦様の功徳がいっぱい漂っている所」と言うことかと思います。
舎利殿の近くには、塔頭寺院の一つである仏日庵 (ぶつにちあん)があります。
仏日庵は、円覚寺の開基者である8代執権北条時宗の廟所(開基塔)を守っている役割を担っています。
開基廟(写真下)には、時宗公が祀られ、十一面観世音菩薩が安置されています。
佛日庵では、まず「北条時宗公廟」の御朱印をいただくことができます。
そして二つ目が「南無十一面観世音」になります。
仏日庵の本堂には本尊の地蔵菩薩坐像が祀られていて、「延命地蔵尊」の御朱印をいただくことができます。
円覚寺三門に向かい戻ってきますと仏殿の左側(東側)に、少し長い石段があります。
石段を登りきった先に、関東一の大きさという国宝の洪鐘(梵鐘)があります。
またその隣には弁天堂があります。寺の案内によりますと、江ノ島弁財天の加護によって洪鐘の鋳造が
完成したそうで、その弁財天を祀るお堂だそうです。北条貞時が洪鐘とあわせて弁天堂を建立し、寺の
鎮守としたそうです。下の写真は、弁天堂から見た南西側の風景になります。