この記事では、青森県むつ市にある日本三大霊場の一つにも数えられる「恐山・菩提寺」と青森市にある
青銅坐像では日本一の大きさを誇る「昭和大仏・青龍寺」の二寺の御朱印めぐりを紹介しています。
菩提寺 (恐山)
恐山は、青森から車や電車で2時間半ほどの下北半島、むつ市にあり、カルデラ湖である宇曽利湖を挟んだ
外輪山の総称をいいます。 宇曽利湖は天気の良い日はきれいなエメラルドグリーンに染まる神秘的な湖です。
菩提寺は、この恐山にある曹洞宗の寺院です。山号は釜臥山、本尊は延命地蔵菩薩、本坊は、
同じむつ市にある円通寺になります。山号の釜臥山は、恐山の中の最高峰の山を指します。
寺の由緒によりますと、創建は貞観四年(862)、天台宗の僧、慈覚大師円仁がこの地を訪れ、
地蔵尊を祀ったのが始まりと伝えられ、天台宗の道場として栄えたところだそうです。
その後、衰退しましたが、大永二年(1522)、曹洞宗の僧の聚覚が、円通寺を開き、恐山菩提寺を
中興し、曹洞宗に改めたそうです。 恐山は、地蔵信仰を背景とした死者への供養の場として知られる霊場で、
高野山、比叡山と並んで、「日本三大霊山」の一つともいわれています。
恐山は活火山であり、硫黄臭を感じますし、霊場内には温泉が湧き、共同浴場として利用されています。
「吉祥閣」と呼ばれる宿坊も境内にありますので、宿泊しての参拝も可能です。 総門(写真上)から境内
に入りますと、48灯の常夜灯が並ぶ参道、正面が山門になります。
山門をくぐり、正面の一段高いところに本尊が安置されている地蔵殿があります。
地蔵殿の裏手には、地蔵山がそびえています。
地蔵殿のすぐ左側から宇曽利湖につづく一帯は、「地獄」にも例えられ、火山性ガスが今もいたる
ところに噴出していて、焼けた岩山が続き、霊場のたたずまいを見せています。
小石を積んだ山や風車は、死者への深い供養の気持ちが感じられます。
宇曽利湖の極楽浜が望める一段高いところには、開山である円仁を祀った「慈覚大師堂」があります。
下の写真は、慈覚大師堂から地蔵殿の方向を見たものになります。
慈覚大師堂から参拝順路に沿って極楽浜の方に下りていくと、途中に「賽の河原」と呼ばれるところがあります。
下の写真は、賽の河原から極楽浜を見たものになります。
極楽浜から総門の方に戻る途中の小高い丘には、存在感ある「延命地蔵尊」が地獄の中で、我々を救おう
という慈悲の光を放っています。
また、近くには、「重罪地獄」や「どうや地獄」などとなずけられた所から噴煙が吹き出し、
不気味にうごめいているようでした。
いただいた御朱印には、「地蔵大士」と書かれていました。
青龍寺 (昭和大仏)
青龍寺は、青森市内にある高野山の別院になる寺院です。
高さ21.35メートル、青銅坐像では日本一の大きさといわれる「昭和大仏」大日如来像がある
寺院として知られています。 昭和大仏は、昭和59年(1984)の開眼されたものです。
地獄図などが展示されている胎内も拝観することができます。
金堂は、平成四年に青森のヒバを建築資材にして建てられたもので、本尊の大日如来が安置されています。
金堂の横には、平成八年に青森のヒバを用い建てられた五重塔があり、胎蔵界の四菩薩が安置されています。
五重塔の前には石庭が広がっています。
いただいた御朱印には、本尊の「大日如来」と書かれていました。