近江竹生島 宝厳寺 御朱印めぐり
竹生島は、琵琶湖の北部にある周囲2㎞の島で、日本三弁才天また西国三十三所観音霊場の第三十番札所
「宝厳寺」のある島として、古来より人々の厚い信仰を集めてきた所です。
島には長浜や今津、そして彦根から定期船が通っていて、港は島の南側に一箇所、宝厳寺、都久夫須麻神社
はそこからすぐの所にあります。
寺社関係者ならびに数店の土産物店などの店舗従業員はいずれも島外から通っているため基本的には無人島
になります。
今回は、彦根港から定期船に乗り片道40分の船旅、竹生島にある宝厳寺、都久夫須麻神社の御朱印めぐりに
出かけてきました。
宝厳寺
宝厳寺は、滋賀県長浜市竹生島にある真言宗豊山派の寺院です。
下の写真は船の上から撮ったものですが、正面三重塔が見えるあたりが宝厳寺、右端が都久夫須麻神社になります。
宝厳寺の山号は巌金山、本尊は弁才天になります。
寺の紹介によりますと、創建は神亀元年(724)、聖武天皇の勅願により僧行基が開基したと言われています。
現在は宝厳寺と都久夫須麻神社という「寺」と「神社」に分かれていますが、明治の神仏分離令が発せられる
までは神仏習合の信仰が行われていて、とりわけ平安時代末期頃からは長く,観音信仰と弁才天信仰の島として
栄えてきました。
下の写真を見ても寺と神社が一体となっていたことがお分かりいただけると思います。
参道の石段を登り切った所が本堂(写真下)になります。
従来の本堂は、神仏分離令により都久夫須麻神社の本殿になっていて、本尊の弁才天を安置する現在の本堂は、
昭和十七年に再建されたものになるそうです。
本堂の中には、弁財天像が2体奉納されていました。
本堂でいただいた御朱印には、「竹生島 大弁才天」と書かれていました。
三重塔から石段を下りた所にあるのが、唐門そして観音堂になります。
観音堂に接して建つ唐門(写真下)は、豊国廟(豊臣秀吉の霊廟)の唐門を移築したもので、国宝に指定されています。
観音堂には千手観音が祀られていて、西国三十三観音霊場の第30番札所になっています。
こちらでは観音様「大悲殿」の御朱印をいただくことができます。
都久夫須麻神社 (竹生島神社)
宝厳寺の観音堂と都久夫須麻神社は、神仏習合の名残か「舟廊下」と呼ばれる屋根付きの廊下(写真下)
で結ばれています。この廊下を渡った所に都久夫須麻神社があります。
都久夫須麻神社の祭神は、弁財天として信仰されている市杵島比売命、五穀豊穣・商売繁盛の神として知られる
宇賀福神、産土神の浅井比売命、それに龍神の4柱が祀られています。
本殿(写真下)は、慶長七年(1602)に豊臣秀頼により改築されたといわれる装飾性豊かな桃山建築によるもので、
国宝に指定されています。
本殿の前にある龍神拝所は、土器(かわらけ)に願い事を書き、突端にある宮崎鳥居(写真下)に向かって
投げる「かわらけ投げ」と言う願掛けが有名です。
投げたかわらけが、うまく鳥居をくぐると願い事が成就するそうです。