楽しい御朱印めぐり

御朱印めぐりの旅

比叡山 延暦寺 御朱印めぐり
地域:

比叡山は、京都の東北に位置し京都と滋賀の県境にまたがる標高848メートル、周囲およそ100キロメートルの山です。
この巨大な山全体が寺域であり、いくつもの谷や尾根を活かしてつくられた「東塔(とうどう)」「西塔(さいとう)」「横川(よかわ)」の3地域をあわせて比叡山延暦寺と呼びます。
延暦寺の開創は788年、天台宗の開祖である最澄が、山内に寺院を建てたのがはじまりで、824年に朝廷から開創時の年号「延暦」の名を賜り、日本仏教の一大聖地として発展してきました。

 浄土宗の開祖法然、浄土真宗の開祖親鸞、臨済宗の開祖栄西、曹洞宗の開祖道元、日蓮宗の開祖日蓮など、日本仏教史上著名な僧の多くが若い日に比叡山で修行していることから、「日本仏教の母山」とも言われています。
1994年には、世界文化遺産に登録されています。

今回は、JR坂本駅から出発、坂本ケーブルに乗り東塔へ、東塔からバスで西塔、横川の主要なお堂をめぐり、帰路は山頂からロープウエイ、ケーブルを乗り継ぎ、叡山電車八瀬比叡山口駅までの御朱印めぐりの旅を紹介します。

東塔

坂本駅から西方、比叡山の方向へ、歴史を感じる落ち着いた趣ある参道を20分ほ
ど歩いていくと坂本ケーブル駅に到着、ここからケーブルカーで東塔を目指します。

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東塔は、比叡山三塔十六谷の中心で、延暦寺総本堂の根本中堂をはじめ、大講堂、
法華総持院東塔、戒壇院などの重要な堂塔や、国宝殿、延暦寺会館、大書院などが
集まっている所です。

坂本ケーブル叡山駅から琵琶湖

根本中堂

比叡山延暦寺の総本堂であり、本尊薬師如来を祀る宝前に1200年の長きにわたり
守り継がれた『不滅の法灯』が灯っています。
現在の建物は織田信長焼き討ちの後、寛永19年(1642)に徳川家光よって再建さ
れたもので、国宝に指定されています。

延暦寺根本中堂

根本中堂は拝観することができます。日本仏教の聖地にふさわしい荘厳な雰囲気の
中、心が洗われる思いを受けて、拝観してきました。是非訪れてみたいお堂です。
御朱印には、「醫王殿」(医王殿)と書かれています。醫王とは薬師如来さまのこと、
本尊として薬師如来さまがいらっしゃるお堂ということになります。

根本中堂朱印

文殊楼

根本中堂の前の石段を上った所には、延暦寺の山門にあたる建物文殊楼があります。

慈覚大師円仁が中国五台山の文殊菩薩堂に倣って創建したものだそうです。

延暦寺文殊楼

いただいた御朱印には、「文殊菩薩」と書かれていました。

延暦寺文殊菩薩朱印

大講堂

寛永11年(1634)の建築で、もとは坂本の東照宮の讃仏堂であったものを移築した
そうです。

大講堂

本尊は大日如来で、本尊の両脇には日蓮、道元、栄西、法然、親鸞、一遍のなどの
像が安置されています。
いただいた御朱印には、本尊の“大日如来”と書かれていました。

叡山大講堂朱印

阿弥陀堂

昭和12年(1937)に建立された、壇信徒の先祖回向の道場になります。
本尊は阿弥陀如来です。
お堂の右手前の一角には、水琴窟(写真手前)があり、静かに耳を傾けると澄んだ
美しい音色を聴くことができます。

東塔と阿弥陀堂

御朱印にも、右上に“如音水琴窟”という印がおされています。

阿弥陀堂 朱印

法華総持院東塔

昭和55年に、阿弥陀堂の横に再興された多宝塔型の塔です。
伝教大師最澄は日本全国に6か所の宝塔を建て、日本を護る計画をされましたが、
その中心の役割をするのがこの東塔だそうです。

東塔2

東塔の前からは、眼下に琵琶湖を望むことが出来ます。

 

東塔前から琵琶湖

 

 本尊は大日如来をはじめとする五智如来が祀られており、塔の上層部には仏舎利
と法華経が安置されています。御朱印には、“五智如来”と書かれています。

 

東塔朱印

 

なお東塔ではこの他、文殊楼、大黒堂、萬拝堂で、それぞれ御朱印をいただくこと
が出来ます。

西塔

東塔から北へ1キロメートル、緩やかな下り坂を15分ほど歩いた所にあります。
西塔は、第2世天台座主寂光大師円澄によって開かれた地域です。
比叡山で最も古いお堂である釈迦堂を中心に、修行のお堂である“にない堂”や伝教
大師最澄上人の御廟所である“浄土院”などがあり、静寂感あふれる区域です。
西塔には、一般の者が修行体験できる居土林研修道場もあります。

釈迦堂(転法輪堂)

西塔の本堂にあたるのが、この転法輪堂です。一般には本尊の釈迦如来にちなみ、
釈迦堂の名で知られています。

西塔 釈迦堂

比叡山で最も古い建築物で荘厳なたたずまいを見せています。天台建築様式の代表
とも言える建物です。

御朱印には、”大雄殿”と書かれています。大雄、大きな英雄とはお釈迦様のこと、
本尊である釈迦如来さまがいらっしゃる建物ということと思います。

西塔釈迦堂朱印

西塔には、釈迦堂の他にいくつかお堂があります。常行堂・法華堂の2棟は重要文
化財に指定されています。
この2棟は、全く同形の堂が左右に並んでいます。向かって右が普賢菩薩を本尊と
する法華堂、左が阿弥陀如来を本尊とする常行堂で、文禄4年(1595)の建築にな
ります。

西塔 法華堂

この二つのお堂は、写真のように渡り廊下でつながっています。弁慶がこの渡り廊
下を天秤棒にして、お堂を担いだという言い伝えから、この二堂は『弁慶のにない
堂』と呼ばれています。

西塔にない堂

横川

横川は、西塔から北へ下り、4キロメートルほど(バスで10分)のところにあり
ます。山内を走るシャトルバスの利用になりますが、平日は便数が少なく、戻って
これないというようなことにもなりかねず、横川の参拝には、注意が必要です。
第3世天台座主慈覚大師円仁によって開かれた、横川中堂を中心とする区域です。

他に往生要集の著者で浄土宗や浄土真宗の元になる浄土教の基礎を気づいた恵心僧
都源信が隠居していた恵心堂、おみくじ・魔除けの角大師で有名な元三慈恵大師良
源を祀っている四季講堂(元三大師堂)、慈覚大師が書写した仏教の経典を伝える
根本如法塔などがあります。

親鸞、日蓮、道元など、名僧たちが修行に入った地で、横川中堂を中心に聖域の雰
囲気が漂っています。
写真は、根本如法塔になります。

横川宝塔

横川中堂

横川中堂は、横川の入り口から、道元や親鸞の生涯を紹介した立て札を眺めながら150メートルほど歩いた所にあります。

延暦寺横川参道

横川の本堂にあたるのが、この横川中堂です。朱色が生える舞台造りで全体的に見
て船が浮かんでいる姿に見えるのが特徴です。

横川根本中堂

横川根本中堂2

本尊として慈覚大師作と伝えられる聖観音菩薩が祀られています。
御朱印は、“大悲殿”と書かれています。観音様のありがたいご慈悲がいただいた感
じがします。

横川中堂朱印

四季講堂(元三大師堂)

 

横川中堂から、元三大師道を150mほど進むと元三大師堂があります。

延暦寺元三大師道

元三大師堂は、延暦寺中興の祖と言われる第18代の天台座主であった元三慈恵大師良源の住居跡に建てられたもので、康保4年(967)、村上天皇の勅命によって四季に法華経が論議されたことから四季講堂とも呼ばれています。

 

延暦寺元三大師堂

 

現代のおみくじの形は、元三慈恵大師良源が考え出したと言われており、この元三大師堂は日本の各地の寺社で出されている”おみくじ”の発祥の地となります。

 

延暦寺おみくじ発祥の地

 

元三大師良源は、鬼の姿になって疫病神を追い払ったという言い伝えから「角大師」とも言われています。角大師は、2本の角を持ち、骨と皮とに痩せこけた鬼の姿をしています。この角大師の像は、魔除けの護符として昔から信仰が篤く、今でも玄関などに貼られる家も多いようです。

こちらでいただいた御朱印にも、角大師の像が押され、「元三大師」と書かれていました。

横川元三大師朱印

ガーデンミュージアム比叡

横川から比叡山山頂までは、シャトルバスを使います。バスの終点比叡山山頂駅に
は、モネやルノワールなどの印象派画家の絵をモチーフにした庭園美術館があます。
写真は、クロード・モネの睡蓮をモチーフにした庭になります。

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ガーデンミュージアムの北側にある比叡山頂駅からロープウエイに乗り、途中ケー
ブルに乗り継ぎ、叡山電車八瀬比叡山口まで下山しました。

叡山ロープウエイ

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