楽しい御朱印めぐり

御朱印めぐりの旅

京都 鞍馬寺から貴船神社 御朱印めぐり
地域:

鞍馬寺・貴船神社 御朱印めぐり

牛若丸や大佛次郎の“鞍馬天狗”で知られる鞍馬寺から納涼の川床で知られる清流貴船川がながれる
貴船(神社)まで、ハイキングコースを牛若丸の気分でめぐったご朱印めぐりの旅を紹介します。

鞍馬寺

 

出町柳駅から叡山電車の鞍馬行きに乗ると、およそ30分で終点鞍馬駅に着きます。

鞍馬駅

鞍馬駅天狗

天狗の面が迎えてくれる鞍馬駅前から案内板に沿って土産物屋が並ぶ街道へ出ると、
まもなく鞍馬寺へ続く長い石段が見えてきます。この石段を上がった所に仁王門があります。

鞍馬寺楼門

仁王門から先は、由岐神社経由で歩いて本殿金堂まで登るか、
ケーブルカーに乗るか二つの道がありますが、今回は、徒歩で鞍馬山に登りました。

由岐神社

登り口にある“由岐神社”は、鞍馬寺の鎮守社であり、“鞍馬の火祭り”で有名な神社です。

由岐神社

“鞍馬の火祭り”は、都で大地震や天慶の乱が起き、当時の天皇である朱雀天皇が鞍馬の地に遷宮をし、
その時に北方鎮護を仰せつかったそうです。
”鞍馬の火祭”は、その時に里人がかがり火を持って神霊を迎えたことによるものだそうです。

由岐神社本殿

ここでは御朱印をいただくことが出来ます。

由岐神社ご朱印

鞍馬寺

由岐神社から杉林の山道をおよそ30分登っていくと、“本殿金堂”に到着です。

鞍馬寺は、鞍馬弘教総本山であり、山号は鞍馬山、開基は、鑑真の高弟である鑑禎とされています。
鞍馬寺の本尊は、『尊天』と称されます。寺の説明によりますと、
・月輪の精霊であり、慈愛の象徴;千手観音菩薩
・太陽の精霊であり、真智の光の象徴;毘沙門天
・大地の霊主であり、活力の象徴;護法魔王尊
の3身を一体として“尊天”といい、あらゆるものの根源、宇宙エネルギー、真理そのものだそうです。
いただいたご朱印も、力強く3身一体の本尊“尊天”と書かれていました。

朱印鞍馬寺

本堂左手から、地図と案内板を頼りに奥の院へ向かいます。
これからは、けもの道と木の根道が続くハイキングコースを息を切らせながら登っていきます。
鞍馬山は、地盤が固いため、杉の根が地面深く入りにくく木の根道が多いのだそうです。

鞍馬寺ハイキング

金堂からおよそ20分登っていくと見えてくるのが、僧正ヶ谷の“不動堂”です。

僧正が谷不動堂

 不動堂には、伝教大師最澄が刻んだとされる不動明王が祀られています。
牛若丸は、この辺り一帯で天狗相手に剣術修行に励んでいたそうです。
霊山の気が満ちている杉林、そして山あり谷ありの鞍馬山、ここを道場に毎日、
剣の修行をしたという牛若丸、強くならないはずがない、そんなパワーを感じさせる鞍馬の山奥でした。
なお不動堂の近くには、“義経堂”もひっそりとたたずんでいました。

鞍馬寺義経堂

不動堂からしばらく行くと、奥の院、魔王殿になります。奥の院は、鞍馬山の中でも
最大のパワースポットと言われ、宇宙の力が満ち溢れ、その波動を感じる場所と言われています。

鞍馬寺奥の院

ここからは下り坂、間もなくすると鞍馬寺の西門、貴船川を渡ると貴船に到着です。

貴船神社

鞍馬寺西門 を出て貴船川に架かる朱塗りの橋を渡ると、夏は川床が出て、涼をしながらアユ料理や
流しそうめんなどが楽しめる貴船エリアになります。

<本宮>

鞍馬寺の西門から100mほど貴船川を上ると、貴船神社本宮の朱の鳥居、そして燈籠が並ぶ石段が見えてきます。

貴船神社入り口

貴船神社参道

貴船神社は、本宮と奥宮に水の神様“高おかみの神”、結社に縁結びの神として信仰される磐長姫命を
祀る神社です。
地域名は「きぶね」と濁りますが、神社の方は水の神様であることから濁らず「きふね」と読むそうです。

貴船神社の創建は不詳とのことですが、社に伝わる伝説によりますと今から1600年ほど前の反正天皇
の時代に創建されたそうです。
神武天皇の母にあたる玉依姫命が、黄色い船に乗って淀川から貴船川に入り、当地(現在の奥宮)に
降り立ち祠に水神を祭ったのに始まると伝えられています。
社名の「貴船」は「黄船」によるものだそうです。

本宮(写真下)と奥宮に祀られる高おかみの神は、降雨、止雨を司り、降った雨を地中に蓄えて適量湧き出させる働きを司る神様、水を供給する神様だそうで、料理・調理業や水を取扱う商売の人々から特に信仰を集めているそうです。

貴船神社

本宮の拝殿前の社務所には、御神水に浸すと運勢が浮き出てくる「水占みくじ」が置かれ、若い女性の人気を集めています。

なお御朱印は、こちらでいただくことになります。

朱印貴船神社

貴船神社本宮周辺の川沿いには料理旅館が多く、夏は貴船川の清流を利用し、川の上に木組みによる
川床(写真下)が設けられ、涼をしながら鮎料理などを楽しむことが出来るそうです。
神社前の貴船川の写真を見ても、この川の清らかさがわかろうというものです。

貴船の川

貴船川床

<中宮(結社)>

本宮から貴船川に沿って300mほど歩くと縁結びの神様として若い女性に人気のある貴船神社結社があります。

貴船結社入口

貴船結社

天孫瓊瓊杵尊が、結社の祭神である磐長姫命の妹になる器量の良い木花開耶姫を選び結婚したので、
磐長姫命はそれを恥じ、「縁結びの神として良縁を授けん」と言って当地に鎮まったという言い伝え
があるそうです。

結社の境内には、「磐長姫命の御料船」として奉納された船形の自然石「天の磐船」が置かれています。

貴船尼の岩船

またその近くには、恋多き女流歌人和泉式部が夫に忘れられている時に、貴船神社に参拝し詠んだ
という歌が、歌碑として残されています。

ものおもへば 沢の蛍も わが身より あくがれいづる 魂かとぞみる

貴船和泉式部歌碑

「あなたのことを恋しく恋しく思う私、清流を飛ぶほたるのあかりも 我が身から出た魂のように見えて
きます」という和泉式部のせつない恋の歌、そして貴船が詠わせた貴船ならではの歌のように思いました。

<奥宮>

結社からさらに300mほど登った所に奥宮があります。

貴船奥宮門

祭神は本宮と同じ高おかみの神で、元はこちらが本宮だったそうですが、本宮は度重なる水害で
下流にある現在の地に遷ったそうです。

貴船奥宮

奥宮にある「御船型石」は、玉依姫命が乗ってきた黄船が小石に覆われたものと伝えられています。

貴船舟形石

奥宮の境内には、杉と楓が一体となった一本の大きな木「連理の木」が存在感を持って立っていました。

貴船奥宮連理の木(杉と楓)

帰りは、貴船川沿いを散策方々30分ほど下り、貴船口駅(写真下)から出町柳まで叡山電車で帰ってきました。

貴船口駅

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