深川 七福御朱印めぐり
七福神とは、大黒天(だいこくてん)、毘沙門天(びしゃもんてん)、恵比寿天(えびすてん)、寿老神
(じゅろうじん)、福禄寿(ふくろくじゅ)、弁財天(べんざいてん)、布袋尊(ほていそん)の福をも
たらすといわれる七つの神様のことを言います。
「七難即滅、七福即生」という言葉にあるように、七福神を巡参拝すると七つの災難が除かれ、七つの幸福
をさずかることができると言われています。
七福神の信仰は、室町時代の末に始まり、庶民の間に広がっていったようです。
この記事では、正月の15日間限定で開帳される門前仲町にある富岡八幡宮の恵比須神から深川神明宮の
寿老神に至る深川七福神めぐりを紹介しています。
富岡八幡宮 (恵比須神)
富岡八幡宮は、地下鉄東西線門前仲町駅から徒歩3分程度の江東区富岡一丁目にある主祭神に八幡神(応神天皇)
を祀る神社です。
社の沿革紹介によりますと、富岡八幡宮は寛永四年(1627)、菅原道真の末裔と言われる長盛法印という方が、
当時永代島と呼ばれていたこの地に八幡さまを創祀したのが始まりになり、庶民の信仰が篤く、以後富岡の地
は門前町として発展してきたそうです。
境内には、江戸時代の測量家である伊能忠敬の像が建てられています。
忠敬は、深川界隈に居住し、測量に出かける際は、安全祈願のため富岡八幡宮に必ず参拝に来ていたそうです。
富岡八幡宮は、貞享元年(1684)に今日の大相撲の前身である勧進相撲が行われた勧進相撲発祥の神社だそうです。
境内には、歴代横綱を顕彰する横綱力士碑や大関力士碑など相撲関係の碑が建立されています。現在でも新横綱の
誕生時には、奉納土俵入りなどの式典が行われているそうです。
本殿に向かって左手奥に、深川七福神の“恵比須神”が祀られています。
冬木弁天堂 (弁財天)
冬木弁天堂は、富岡八幡宮から徒歩5分ほどの江東区冬木にある真言宗系の寺院です。
材木商であった冬木五郎右衛門直次という方が承応三年(1654)に、琵琶湖に浮かぶ竹生島の弁財天の分霊を
祀ったのが始まりになるそうです。
心行寺 (福禄寿)
心行寺は、冬木弁天堂から徒歩5分ほどの江東区深川二丁目にある浄土宗の寺院です。
山号は双修山、本尊は阿弥陀如来になります。
創建は、元和二年(1616)八丁堀に建立され、寛永十年(1633)現在の地深川寺町に移転してきたそうです。
本尊の阿弥陀如来を安置する本堂(写真下)は関東大震災や戦災で焼失、現在のお堂は、昭和42年に奈良・
平安朝様式に現代風を加味して完成させたものになるそうです。
境内の六角堂(写真下)には、深川七福神の一つになる“福禄寿”が安置されています。
福禄寿は、星宿の神、南十字星の化身ともいわれて、長寿をつかさどる人望福徳の福神になります。
円珠院 (大黒天)
円珠院は心行寺から徒歩7分ほどの江東区平野一丁目にある日蓮宗の寺院です。
江戸時代の享保年間の創建と伝わる寺院です。
深川七福神の一つ“大黒天”は創建当初から祀られていたそうで、江戸時代から「深川の大黒様」として親し
まれてきたそうです。
龍光院 (毘沙門天)
龍光院は、円珠院から徒歩7分ほどの江東区三好二丁目にある浄土宗の寺院です。本尊は阿弥陀如来になります。
寺の案内によりますと創建は、江戸時代初期の慶長十六年(1611)、日本橋馬喰町に創建されたそうですが、火災
で焼失し、天和二年(1682)に現在の地へ移転して来たそうです。
深川七福神の一つ“毘沙門天”は、現在の地に移転した際に、境内の東北角が鬼門に当たることから、鬼門除け
として造立されたのが始まりだそうです。
深川稲荷神社 (布袋尊)
深川稲荷神社は、龍光院から徒歩10分ほどの江東区清住二丁目にある稲荷神社です。
深川稲荷神社は、江戸時代の寛永七年(1630)の創立で、深川地域では創立の古い神社の一つです。
こちらには、深川七福神の一つ“布袋尊”が祀られています。
深川神明宮 (寿老神)
深川神明宮は、深川稲荷神社から徒歩7分ほどの江東区森下一丁目にある祭神に天照大御神を祀る神社です。
社の由緒によりますと、創建は今から400年ほど前の江戸時代の初め、この地の開拓に取り組んだ深川八郎右衛門
(摂津の人と伝えられる)が崇敬する伊勢神宮の大神の分霊をお祀りしたのが始まりになるそうです。
現在の深川の地名も、深川八郎右衛門から始まったようです。
本殿に向かい右手には、深川七福神の一つ“寿老神”が祀られています。
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